インドアゴルフ練習場を開業するには?開業資金の目安や開業の流れなど解説

コロナ禍以降のゴルフブームを追い風に、都市部を中心に「インドアゴルフ練習場」の開業が注目されています。屋内型の施設は天候に左右されず、シミュレーション機器を活用して効率的な練習ができる点が人気の理由です。
本記事では、これからインドアゴルフ練習場を開業したいと考えている方に向けて、必要な資金や開業の流れ、物件選びのポイントを詳しく解説します。さらに、物件の選択肢の一つとして「トレーラーハウス」を活用するメリットについてもご紹介します。
Contents
インドアゴルフ練習場の魅力と市場背景
かつてゴルフは「中高年のスポーツ」というイメージが強いものでした。しかし、近年では20〜30代の若い世代や女性プレーヤーが増加しています。その背景には、インドアゴルフの普及があります。
- 初心者でも気軽に始められる
- 技術向上に直結する
- レジャー・娯楽要素がある
- 法人需要が拡大している
上記の要因から、既存のゴルフ人口だけでなく、新規参入者を取り込めるビジネスチャンスが広がっています。
インドアゴルフ練習場を開業するメリット
インドアゴルフ練習場には、従来の屋外ゴルフ練習場にはない様々なメリットがあります。主なメリットは、以下の通りです。
- 安定した収益が見込める
- 立地の自由度が高い
- 新たな顧客を獲得しやすい
- 比較的低リスクで開業・運営できる
安定した収益が見込める
インドアゴルフ練習場の大きなメリットは、天候や季節に一切影響されずに運営できる点です。屋外のゴルフコースは、雨や雪、強風はもちろん、夏の猛暑や冬の寒さによっても客足が大きく変動し、台風などの悪天候時にはクローズせざるを得ません。
これに対し、インドア施設は常に快適な空調の効いた空間でゴルフを楽しめるため、年間を通して安定した集客が可能です。顧客は天候を気にして予約をキャンセルする必要がなく、事業者側も計画的に収益を上げることができます。
仕事帰りの夜間や早朝など、屋外ではプレーが難しい時間帯も営業できるため、多様な顧客ニーズに応えられ、収益機会を最大化できる点も大きな強みといえるでしょう。
立地の自由度が高い
広大な土地を必要とする屋外ゴルフ練習場とは異なり、インドアゴルフ練習場はシミュレーターを設置するスペースさえ確保すれば開業できます。そのため、郊外だけでなく、アクセスの良い都心部の商業ビルや駅の近く、ショッピングモール内など、人が集まりやすい場所への出店が可能です。
これにより、「仕事帰りに少しだけ練習したい」「買い物のついでに立ち寄りたい」といった潜在的な顧客層をターゲットにできます。アクセスの良さは、ゴルフを始めたいけれど移動時間がネックになっていた人々にとって大きな魅力となります。
新たな顧客を獲得しやすい
従来のゴルフ練習場は、ドレスコードや厳格なマナーなど、初心者や若者、女性にとっては敷居が高いと感じられる側面がありました。その点、インドアゴルフ練習場は服装も自由で、レンタルクラブやシューズを用意すれば、誰でも気軽に手ぶらで訪れることができます。
個室や半個室の打席が多く、周りの目を気にせずに自分のペースで練習に集中できる環境があるのは、特に初心者にとって大きな魅力です。最新のシミュレーターには、リアルなコースのラウンド体験だけでなく、ゲーム感覚で楽しめるモードも搭載されており、これまでゴルフに興味がなかった層にもアピールできます。
比較的低リスクで開業・運営できる
他の多くの事業と比較して低リスクで始められる点も、インドアゴルフの大きなメリットです。屋外ゴルフ練習場とは異なり、広大な土地の取得やコース造成、クラブハウス建設といった数億円規模の初期投資は不要です。
主に物件の取得費とシミュレーター購入・設置費用で開業できます。また、運営面でも、コースの芝を管理する専門スタッフや多額の維持費がかからず、少人数でのオペレーションが可能です。
万が一事業を撤退する場合でも、シミュレーターなどの設備は中古市場で売却でき、テナントであれば原状回復するだけで済むため、投資回収のリスクを最小限に抑えられます。
インドアゴルフ練習場の開業に必要な準備
インドアゴルフ練習場を開業するにあたって必要な準備を整理すると、大きく以下の4点に分けられます。
- 開業資金の確保
- 物件の選定
- 必要備品の準備
- 集客・運営体制の構築
開業資金の確保
インドアゴルフ練習場を開業するには、まとまった大きな資金が必要です。自己資金だけで不足する場合は、資金調達が必要です。
主な方法として、日本政策金融公庫や、各自治体が設けている制度融資が挙げられます。これらは比較的低い金利で借り入れができるため、創業者にとって心強い味方です。
また、事業計画の妥当性や将来性を示すことで、民間の金融機関からの融資も可能になります。補助金や助成金を活用するのも有効な手段ですが、申請期間や条件があるため、事前の情報収集が不可欠です。
物件の選定
インドアゴルフ練習場の成功は、立地に大きく左右されます。物件のタイプは、都心部の商業ビルに入る「テナント型」、郊外の土地を活用する「トレーラーハウス型」、既存の戸建てを改装する「戸建て改装型」など多様です。
どのタイプを選ぶかは、ターゲット顧客層やコンセプトによって決めるのが良いでしょう。例えば、会社員を狙うなら駅近のテナント、ファミリー層向けなら駐車場が確保しやすい郊外の物件が適しています。
後ほど解説する詳細な物件選びのポイントを踏まえ、慎重に選定を進めましょう。
必要備品の準備
事業の核となるゴルフシミュレーターの選定は、備品選びの中で最も重要です。国内外の様々なメーカーから、機能や価格帯の異なる機種が販売されているため、店舗のコンセプトや予算に合わせて選びましょう。
その他、レンタル用のゴルフクラブやシューズ、ボール、打席周りの備品(椅子、テーブル等)が必要です。フロント周りには受付カウンターやPC、決済端末を、待合スペースにはソファや雑誌などを設置し、顧客が快適に過ごせる空間作りを心掛けましょう。
集客・運営体制の構築
開業前から集客活動を始めることが成功の鍵です。WebサイトやSNSアカウントを開設し、店舗のコンセプトやオープン情報を発信しましょう。
オープン前には、プレオープンイベントや先行入会キャンペーンを実施し、初期の顧客を獲得します。運営面では、予約管理システムの導入が不可欠です。
有人で運営する場合はスタッフの採用と教育を、無人店舗を目指す場合は、セキュリティシステムや顧客サポート体制の構築を計画的に進める必要があります。
インドアゴルフ練習場の開業資金の目安
インドアゴルフ練習場の開業に必要な資金は、総額で約1,200~3,500万円が一般的な目安です。ただし、これはあくまで目安であり、物件の立地や規模、内装の状態、導入するゴルフシミュレーターの機種や台数によって大きく変動します。
以下に、主な費用の内訳とそれぞれの目安をまとめます。
費用項目 | 概要 | 金額の目安 |
---|---|---|
物件取得費 | 敷金・礼金、保証金、仲介手数料、前家賃など | 100万円~300万円 |
内装・設備工事費 | 打席ブースの造作、防音・防球ネットの設置、電気・空調工事、受付や待合スペースの内装費用など | 500万円~1,500万円 |
ゴルフシミュレーター導入費 | ゴルフシミュレーターの購入・設置費用など | 300万円~500万円 (1台あたり) |
備品購入費 | レンタル用のゴルフクラブ・シューズ、ボール、決済端末、監視カメラ、ロッカーなどの購入費用など | 50万円~200万円 |
広告宣伝費 | Webサイトの制作、チラシ・パンフレットの印刷、SNS広告費用など | 50万円~100万円 |
運転資金 | スタッフの人件費、家賃、水道光熱費、消耗品費など、最低でも3ヶ月分のランニングコスト | 150万円~300万円 |
上記は、約40~60坪のテナント物件を想定した場合の一般的なモデルケースです。居抜き物件を探す、中古のシミュレーターを導入するなどの工夫をすれば、費用を抑えられます。
インドアゴルフ練習場を開業するまでの流れ
インドアゴルフ練習場を開業するまでの具体的な流れは、以下の通りです。
- 市場調査・事業計画
- 資金調達
- 物件選定
- 内装工事・機器導入
- 備品購入・システム構築
- 広告宣伝・集客
- プレオープン
- グランドオープン
インドアゴルフ練習場の開業は、事業計画の策定と資金調達から始まります。次に、ターゲットやコンセプトに適した物件を契約し、内装業者とゴルフシミュレーターを選定・発注します。
内装工事と並行して、備品の購入や予約システムなどを構築し、WebサイトやSNSでの集客準備も進めましょう。工事完了後に機材や備品を搬入し、運営の最終チェックを経て開業に至ります。
この一連の流れには、一般的に半年から1年程度の計画的な準備期間が必要です。
物件の選択肢と選び方のポイント
インドアゴルフ練習場の立地は「駅近でアクセスが良い=集客力が高い」とされますが、必ずしもそれだけが正解ではありません。ターゲットに合わせて選ぶ必要があります。
ビルテナント型
駅近や繁華街など人が集まりやすい好立地が最大の魅力で、仕事帰りの会社員などをターゲットにしやすいタイプです。選定時は、シミュレーターの設置に必要な天井高(最低3m以上)を確保できるかが最重要ポイント。
また、打球音や振動が上下階や隣のテナントに影響しないよう、防音対策も入念に検討する必要があります。
戸建て改装型
住宅街に溶け込み、地域密着型の店舗や、隠れ家のようなプライベート感のあるレッスンスタジオ作りに向いています。物件費用を抑えられる可能性がありますが、天井高を確保するための壁や床の撤去、徹底した防音対策など大規模なリフォームが必要になる場合もあるため、注意が必要です。
倉庫・工場跡地活用型
もともと天井が高く、柱の少ない広大な空間を持つため、インドアゴルフの設備を導入しやすい最適な物件タイプ。内装工事費を抑えられる点が大きなメリットです。
郊外にあることが多く、家賃も比較的安価な傾向にあります。複数打席を設置する大型店舗や、広い駐車スペースを活かした運営に向いています。
トレーラーハウス型
土地さえ確保できれば、建物を建てるより低コストかつ短期間で開業でき、ランニングコストを安く抑えられるのが大きな特徴です。また、設置や移設が可能なため、期間限定の出店や将来的な移転も視野に入れられます。
ただし、スペースが限られるため1〜2打席の小規模な運営が中心です。
インドアゴルフ練習場にはトレーラーハウスがおすすめ
インドアゴルフ練習場の物件には、ぜひトレーラーハウスをご検討ください。トレーラーハウスの主なおすすめポイントは、以下の通りです。
圧倒的な低コストと開業までのスピード感
トレーラーハウス最大の魅力は、初期投資を大幅に抑えられる点と、開業までのスピード感です。建物を新築したり、テナントを大規模に改装したりする場合に比べ、本体価格と設置費用を大きく削減できます。
トレーラーハウスは建物ではなく車両として扱われるため、基礎工事や建築確認申請が不要です。また、固定資産税もかからないため、ランニングコストも大きく削減することができます。
これにより、発注から設置、開業までの期間が非常に短く、スピーディーな事業開始が可能です。初期投資やランニングコストを低く抑え、早期に投資を回収する計画を立てやすい点は、新規事業において非常に大きなメリットとなります。
移設可能でリスクの低い事業展開
トレーラーハウスは土地に定着せず、容易に移設することができます。これにより、まずは土地を賃借して事業を始め、万が一その場所の集客が計画通りでなかった場合、別の有望な場所へ事業所ごと移動するという選択肢が生まれます。
土地購入のリスクや長期のテナント契約に縛られず、市場の反応を見ながら柔軟に事業展開できるため、失敗のリスクを最小限に抑えることができます。さらに、トレーラーハウス自体が中古でも価格が下がりにくく、事業から撤退する場合でも高価で売却することが可能です。
個性的な空間が生む高い集客力と差別化
無機質になりがちなビルテナントとは異なり、トレーラーハウスは外観も内装もデザインの自由度が高く、個性的でおしゃれな空間を演出しやすいのが特徴です。独自のコンセプトを打ち出しやすく、SNSでの注目度も高まります。
他にはないユニークなゴルフ体験は、それ自体が強力な集客力となり、競合他店との明確な差別化を図るための武器となります。
インドアゴルフ練習場を開業して夢を叶えよう
インドアゴルフ練習場は、新規参入者も取り込める将来性の高い成長市場です。成功の鍵は、綿密な事業計画と資金準備、そしてターゲット顧客に合わせた物件選びにあります。
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