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移動式サウナを始めたい方必見!メリットや必要な許可、注意点など詳しく解説

近年、新しいサウナの形として注目を集める「移動式サウナ」。自然の中で楽しめたり、プライベートな空間を確保できたりと、その魅力は尽きません。

しかし、いざ自分で始めようとすると「どんな準備が必要なのかわからない」「費用はどれくらいかかるのか」といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

本記事では、移動式サウナの開業に必要な資金や許可、メリットや注意点など、事業を成功に導くための情報を詳しく解説します。

移動式サウナとは?

移動式サウナとは、トラックやトレーラー、コンテナなどを改造して作られた、移動が可能で場所を選ばずに楽しめるサウナのことです。キャンプ場やイベント会場、川沿いなど、好きな場所にサウナを持ち込んで利用できるのが最大の魅力です。プライベートな空間で、自然と一体となった特別な体験を提供できるということで、近年注目を集めています。

移動式サウナのメリット・特徴

移動式サウナを事業として運営することは、主に以下のようなメリットや特徴があります。

  • 比較的開業のリスクが低い
  • 集客の柔軟性が高い
  • ユニークな体験価値を提供できる

比較的開業のリスクが低い

店舗を構える固定型のサウナ施設を一から建設する場合、土地取得や建物建築、水道・電気工事などで数千万円から億単位の莫大な初期投資が必要です。一方、移動式サウナは中古のトラックやバンをベースにすれば、総額300万円~900万円程度の資金で開業することができます。

また、店舗型で大きな負担となる家賃や高額な水道光熱費といった固定費を大幅に削減できるのも大きな利点です。この投資の手軽さと維持費の安さにより、個人でも事業を始めやすく、万が一事業が軌道に乗らなかった場合のリスクを最小限に抑えることができます。

車両自体も資産として売却しやすいため、撤退のハードルが低いのも特徴です。

集客の柔軟性が高い

移動式サウナの最大の強みは、その名の通り「移動できる」ことです。例えば、夏は湖畔や川辺のキャンプ場、冬はスキー場やグランピング施設といったように、季節やイベントに応じて人が集まる需要の高い場所へ自ら出向いてサービスを提供できます。

天候や地域の状況に合わせて最適な営業場所を柔軟に選択できるため、固定店舗のように「待ち」の経営になることがなく、常に収益機会を最大化することが可能です。これにより、特定の場所に縛られることなく、多様な顧客層にアプローチできるフットワークの軽さを実現します。

ユニークな体験価値を提供できる

絶景のロケーションで「ととのう」体験や、仲間だけのプライベート空間で楽しむサウナなど、移動式サウナは非日常的でユニークな体験価値を提供することが可能です。この「ここでしか味わえない」という特別感が、顧客にとって大きな魅力となります。

また、サウナカー自体のデザインや存在感がアイキャッチとなり、走行しているだけでも優れた広告塔になります。利用者がその特別な体験をSNSで投稿すれば、自然な形で情報が拡散されやすく、高い宣伝効果が期待できるでしょう。

イベント会場などではランドマーク的な存在にもなり、他のサービスとの差別化を図りやすい点も大きなメリットです。

移動式サウナの主な車種タイプ

移動式サウナは、主に以下の5つの車種タイプがあります。

  • 軽トラック型
  • バン型
  • トラック型
  • バス型
  • トレーラー型

軽トラック型

軽トラックの荷台にサウナ室を設置する、最も手軽なタイプの移動式サウナです。コンパクトで小回りが利き、狭い道でも進入しやすいのが特徴です。

定員は2~3名程度のものが多く、個人や少人数のグループでの利用に適しています。比較的安価に製作・購入できる点も大きな魅力です。

バン型

ハイエースやキャラバンなどの商用バンの内部を改造して、サウナ室を設けたタイプの移動式サウナです。車内空間を利用するため断熱性が高く、天候に左右されにくいという特徴があります。

軽トラック型よりも広い空間を確保でき、4~6名程度で利用できるものもあります。

トラック型

1トンや2トントラックをベースにした、より大きなタイプの移動式サウナです。広いサウナ室を作ることができ、大人数での利用に対応可能です。

イベント出店や、より本格的なサービス提供を目指す事業者に適しています。

バス型

引退した路線バスやマイクロバスを大胆に改造した、ユニークなタイプの移動式サウナです。広い車内を活かして、サウナ室のほかに休憩スペースや更衣室を設けることも可能です。

車内に休憩スペースや更衣室を設けられるため、人目が気になる街中でも営業することができます。

トレーラー型

サウナ室をトレーラー(被けん引車)に積載し、乗用車などでけん引するタイプの移動式サウナです。他の移動式サウナよりも本格的なサウナ室を、キャンプ場やイベント会場、大自然の中などに持ち運ぶことができる点が最大の魅力です。

サウナ用として設計されたトレーラーハウスも多く、サウナ室だけでなく更衣室や休憩スペースも設けることができます。移動式だとしても、本格的なサウナを提供したいという事業者におすすめのタイプです。

移動式サウナの開業に必要な許可

移動式サウナの開業には、いくつかの法律や条例に基づく許可や届出が必要です。必ず必要になる許可と、場合によって必要になる許可があるので、それぞれしっかり理解しておきましょう。

公衆浴場法に基づく営業許可

移動式サウナを、営利目的で不特定多数の人に反復継続して提供する場合、公衆浴場法に基づく営業許可が必要です。この公衆浴場法に基づく営業許可は、営業場所を管轄する保健所に申請する必要があります。

そのため、移動して営業場所を変えるたびに、新しい設置場所を管轄する保健所に許可を申請しなければなりません。設置を計画している場所の保健所に、事前に設置可否を確認することが大切です。

消防法に基づく届出

公衆浴場に基づく営業許可と同様に、事業として移動式サウナを運営する場合、原則として消防法に基づく届出が必要です。サウナ室内に薪ストーブや電気ストーブといった火気設備を設置するため、火災予防の観点から消防法が適用されます。

移動式サウナを提供する地域の消防署へ届出を提出し、安全基準を満たしているかを確認してもらう必要があります。立ち入り検査が必要になる場合もあるため、事前に消防署に相談しておくことが重要です。

けん引免許

トレーラー型サウナのように、車両でけん引するタイプの移動式サウナで、被けん引車の総重量が750kgを超える場合には、けん引免許が必要です。少人数で利用するような小型のサウナであれば750kgを超えないケースが多いですが、更衣室や休憩スペースを備えた大きめのサウナの場合は、けん引免許が必要になるでしょう。

けん引免許は、自動車教習所で最短12時間の技能教習を受けて卒業検定に合格し、その後免許センターでの適性検査に合格すれば取得できるため、取得のハードルは低いです。教習費用は一般的に13~15万円ほどですが、正確な費用は教習所によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

移動式サウナの開業に必要な資金の目安

移動式サウナの開業に必要な資金は、どの車種をベースにするか、新品か中古か、DIY(自作)するか専門業者に依頼するかによって大きく変動します。しかし、おおよその目安としては、総額で300~900万円程度を想定しておきましょう。

具体的な項目と費用の目安は、以下の通りです。

費用項目 概要 目安金額
車両購入費 ベースとなる車両の購入費用。 50~300万円
サウナ製作・車両改装費 サウナ室の製作やサウナ設備の購入・設置費用、外装・内装工事費用など。 200~500万円
備品・消耗品費 サウナマットやロウリュウ用の桶・ラドル、休憩用チェア、消火設備などの購入費用。 20~50万円
諸経費 各種許可申請費用、車両登録関連費用、広告宣伝費用など。 30~50万円
合計 300~900万円

移動式サウナの改装を専門業者に依頼する場合、車両込みで400~800万円程度が一般的な価格帯です。コストは高くなりますが、設計から製作、車検まで一貫して任せられるため安心です。

自身でDIYする場合、工具代や時間はかかりますが、基本的には材料費のみで済むため、車両購入費を含めても200~300万円程度に抑えることができるでしょう。ただし、断熱や排煙などの安全性には細心の注意が必要です。

移動式サウナを開業する際の注意点

多くのメリットや利点がある移動式サウナですが、以下の点には注意しなければなりません。

  • 車両トラブルが事業の運営に直結する
  • 空間の狭さがサービスの質に影響する

車両トラブルは事業の運営に直結する

移動式サウナの多くの車両タイプは、車両とサウナが一体化しています。これは一見効率的に思えますが、裏を返せば、どちらか一方に問題が生じると事業全体が停止してしまうリスクを抱えているということでもあります。

例えば、エンジントラブルや故障で車両が動かなくなれば、当然サウナ営業もできなくなるでしょう。車両としての寿命が事業の寿命に直結しやすく、長期的な資産価値の維持が難しい側面もあります。

空間の狭さがサービスの質に影響する

軽トラックやバンをベースにしたサウナカーは、積載量や車内スペースに物理的な限界があります。このため、サウナ室自体がコンパクトになり定員が限られるだけでなく、利用者が快適に着替えたり、外気浴や休憩をしたりするためのスペースを十分に確保することが困難です。

結果として提供できるサービスが「サウナ浴」そのものに限定されがちになり、「サウナ→水風呂→休憩」という一連の体験全体の質を高めることに限界が生じる場合があります。

移動式サウナはトレーラー型がおすすめ

移動式サウナの開業を検討している方に、ぜひおすすめしたいのがトレーラー型の移動式サウナです。トレーラー型の移動式サウナには、主に以下のメリットがあります。

  • 柔軟に事業展開できる
  • 広い空間と高い快適性を実現できる
  • デザインや間取りの自由度が高い

柔軟に事業展開できる

トレーラー型の移動式サウナは、けん引車とサウナ本体を切り離せるのが最大の利点です。これにより、一つの場所に長期間設置して「半固定店舗」のように運営しつつ、必要に応じて別の場所へ移動させるといった柔軟な事業展開が可能になります。

車両のメンテナンスや買い替えが必要になっても、サウナという事業資産自体は影響を受けずに済み、長期的な運用がしやすい点も大きなメリットです。

広い空間と高い快適性を実現できる

トレーラーハウスをベースにすることで、一般的なサウナカーでは実現が難しい、広々とした快適な空間を確保できます。天井高のある本格的なサウナ室はもちろん、シャワーブース、独立した更衣室、サウナ後に寛げる休憩スペースまで一体的に設計可能です。

これにより、単なるサウナ浴だけでなく、一連の体験全体の質を向上させ、より高い顧客満足度と客単価アップを狙えます。

デザインや間取りの自由度が高い

車両を改造するサウナカーとは異なり、トレーラー型はサウナ室を自由に設計できるため、デザインや間取りの自由度が格段に高いのが特徴です。例えば、大きな窓を設置して開放的な絶景を楽しめるようにするといったように、事業者のコンセプトを存分に反映させた理想のサウナ空間を追求できます。

移動式サウナでユニークな価値を提供しよう

移動式サウナは店舗型に比べて低いリスクで開業でき、需要のある場所へ自ら移動できる柔軟性は、これからの時代に合った新しいビジネスモデルといえます。独自のコンセプトを打ち出し、新しい体験を求める人たちにユニークな価値を提供すれば、唯一無二の魅力でビジネスを成功に導くことができるでしょう。

移動式サウナにはさまざまな車両タイプがあり、それぞれ特徴は異なります。移動式サウナでも本格的なサウナ体験を提供したいという方は、トレーラー型の移動式サウナがおすすめです。けん引車とサウナを分離できるため資産価値を保ちやすく、広く快適な空間設計で顧客満足度を高められるトレーラー型は、長期的な視点で見ても非常に合理的な選択だと言えます。

トレーラー型のサウナを検討している方は、ぜひHCTまでお気軽にご相談ください。予算やコンセプトに合わせたトレーラー型サウナをご提案します。

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この記事を書いた人

HCT編集部 秋田森童

HCT編集部 秋田森童

愛知県名古屋市を拠点に、トレーラーハウスのデザイン・設計・製造・販売を手掛けるHCTの秋田です。トレーラーハウスの魅力や気になる疑問、活用方法などを日々発信しています!皆様のお役に立てるような有益な情報を発信していくので、ぜひこの記事を通じて、新しいライフスタイルの一つとしてトレーラーハウスに関心を持っていただければ幸いです。

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