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トレーラーハウスを引いて高速道路は走れる?条件と注意点を解説

トレーラーハウスの購入を考える際には、輸送手段も気になるポイントです。「高速は使えるのか」「牽引免許が必要なのか」など、さまざまな疑問が浮かぶことでしょう。

そこで今回は、トレーラーハウスを輸送する際の制限や牽引免許について、また、輸送の注意点などをまとめてお伝えします。

トレーラーハウスは高速道路で輸送できる?

トレーラーハウスは、サイズによって公道の利用に制限があります。しっかり把握しておかないと違法になるため注意が必要です。

大型トレーラーハウスは高速道路NG

車検を取得できないサイズの大型トレーラーハウスは、高速道路で運搬することはできません

次の保安基準第2条が定めるサイズを超えた場合には、大型と判断され車検を取得できないので注意が必要です。

  • 長さ:12.0m未満
  • 幅:2.5m未満
  • 高さ:3.8m未満

大型トレーラーハウスは、「基準緩和認定」と「特殊車両通行許可」を取得しなければ運搬できませんが、これらの取得には3か月ほどかかる場合もあります。また、輸送の際には、交通量の少ない時間帯での運行と速度の指定を遵守しなければなりません。

大型以外は輸送制限なし

大型トレーラーハウスに該当しないサイズのトレーラーハウスには、輸送制限がありません。ただし、一般的な自動車では、高速道路でトレーラーハウスを牽引できない点には注意が必要です。

牽引車には、道路交通法で次のように速度制限が定められています。

牽引車 車両総重量2,000kg以下 左の条件以外で牽引する場合
被牽引車 車両総重量が上記の3倍以上
法定速度 時速40km 時速30km

また、トレーラーハウスを牽引するためには、どちらにも牽引するための構造や装置があることが条件です。

トレーラーハウスと牽引免許

トレーラーハウスは、普通免許でも牽引することが可能ですが、サイズによっては牽引免許が必要です。ここでは、牽引免許の種類と取得方法について解説します。

牽引免許が必要なケース

トレーラーハウスの輸送にあたっては、牽引免許が必要になる場合があります。重量が750kgを超える車両は、普通免許だけでは牽引できません。一般的なトレーラーハウスは、その重量が3tほどになることが多いため、牽引免許が必要になるケースがほとんどです。

また、トレーラーハウスの重量は、本体だけでなくシャーシ部分も含まれる点に注意しましょう。牽引免許がないにもかかわらず、750kg以上の車両を引いて公道を走れば、違法になります。

牽引免許の種類

一般的に「牽引免許」といえば、牽引第一種免許のことを指すため、種類が全部で3つあることはあまり知られていません。

  • 第一種免許:被牽引車の車両総重量に制限がない
  • 第二種免許:旅客用の被牽引車を牽引する際に必要
  • 小型トレーラー限定免許:車両総重量750kg以上2,000kg未満の被牽引車を牽引できる

「牽引第一種免許」があればすべてのサイズの車両が牽引できるため、個人利用でトレーラーハウスを移動させるには十分です。小さなトレーラーハウスの場合は小型トレーラー限定免許でも構いませんが、教習所で取得できない、車両の持ち込みが必要など、取得のハードルが高いのが難点です。

牽引免許の取得

免許を取得するためには、以下の条件を満たした上で自動車教習所に通い、試験に合格する必要があります。

  • 18歳以上
  • 普通、大型、大型特殊、中型、準中型いずれかの運転免許を保有
  • 両眼の視力が0.8以上、かつそれぞれ0.5以上
  • 信号の色が識別できる
  • 深視力検査の測定値が基準内

教習所のプランによって異なりますが、費用は10~16万円ほど必要で、取得にかかる時間の目安は12〜20時間が一般的です。合宿プランを活用すれば、最短6日程度で取得できます。

運転免許センターで一発試験を受けることも可能ですが、牽引には十分な運転技術が求められるため、教習所で指導を受けるのが免許取得の近道です。

トレーラーハウスを輸送するときの注意点

トレーラーハウスの輸送には、いくつか注意点があります。安全に移動させるため、以下の点に気をつけて輸送を行ってください。

輸送経路を確認

トレーラーハウスを移動させる際は、事前に輸送経路をしっかり確認することが重要です。一般車両よりも大きいため、場合によっては道路の幅や高さ制限に引っかかる場合があります。

とくに、橋、トンネルの高さ制限や、狭いカーブがある場所などには注意してください。

また、狭い道を無理に走行すれば、トレーラーハウスを傷つけるだけでなく、事故につながる可能性もあります。ナビゲーションだけに頼らず、事前に地図や現地情報を確認し、スムーズな輸送計画を立てましょう

トレーラーハウスに人を載せない

輸送中のトレーラーハウスに人を載せることは法律で禁止されており、重大な安全リスクを伴います。トレーラーハウスは通常、居住用に設計されているので、走行中の振動や衝撃を吸収する構造にはなっていません。

一般的にシートベルトもないため、輸送中に内部に人がいれば、転倒し怪我をする危険性が高いです。また、万が一事故が発生した場合には、トレーラーハウス内の人が重大な被害を受けてしまいます。

荷重のバランスに注意

トレーラーハウスの輸送では、荷重のバランスが非常に重要です。荷重が前後や左右に偏っていると、走行中にトレーラーが揺れ、牽引車が不安定になる原因になります。

内部にある物が動くと、左右振動が起きやすくなり、スネーキング現象を起こしかねません。輸送前にトレーラーハウス内の家具や設備を確認し、動くものは固定するか、別の手段で輸送しましょう。

また、トレーラーハウスの重心が高い場合は、急カーブや坂道での横転リスクが高まるため、とくに慎重な運転が求められます。

牽引装置を点検しておく

トレーラーハウスの輸送を安全に行うためには、牽引装置の事前点検が欠かせません。牽引装置に緩みや損傷があると、輸送中にトレーラーハウスが外れるリスクがあります。

必ず、ヒッチボールの接続部やロックピンの状態、配線の接続状況を確認しましょう。牽引車との接続部が正しく固定されているか、ブレーキやライトが正常に動作するかも重要です。

出発前にすべての部品を確認することで、予期せぬトラブルを未然に防ぐことができます。

自分でトレーラーハウスを牽引するデメリット

トレーラーハウスを自分で牽引する予定なら、注意点とともにデメリットも知っておきましょう。

まず、トレーラーハウスは通常の車両よりも重量やサイズが大きいため、高い運転技術が求められます。また、牽引時の運転は通常の車両よりも難しく、急なカーブや坂道での横転のリスクが高まります。

また、輸送経路の状況によっては、トレーラーハウスや牽引車の損傷を避けるために慎重な操作が必要になるので、大きなストレスがかかるかもしれません。

このほか、トレーラーハウスのサイズによっては牽引免許が必要になりますが、取得には時間と費用が必要です。

トレーラーハウスの輸送は業者に依頼するのが安心

トレーラーハウスは自分で移動させることもできますが、専門業者に依頼するのが最も安心です。専門的にトレーラーハウスを取り扱っている業者は輸送経験も豊富で、車両サイズや重量に応じた適切な輸送計画が立てられます。

また、輸送に必要な許可の取得や、経路の確認といった手間を代行してくれるため、個人で手続きする煩雑さを回避できます。最適な牽引車両や装置を使用して安全な輸送を行うので、トレーラーハウスの損傷リスクを最小限に抑えることも可能です。

万が一事故が発生した場合でも、業者が加入する保険が適用されるため、補償面でも安心感があります。

業者に依頼すると、多くの場合数十万円の費用がかかります。しかし、安全面を考えれば専門業者に依頼することが、安心で効率的な選択といえるでしょう。

トレーラーハウスの輸送は安全対策が重要

トレーラーハウスのサイズや、牽引車の大きさによっては、輸送に高速道路を使用できないので注意が必要です。

自分で輸送する場合には、安全に運べるかを考慮し、必要な免許を取得するなど入念に準備をして実行しましょう。

もし不安がある場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。プロに任せることで、大切なトレーラーハウスを傷つけることなく安全に運べます。

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この記事を書いた人

HCT編集部 秋田森童

HCT編集部 秋田森童

愛知県名古屋市を拠点に、トレーラーハウスのデザイン・設計・製造・販売を手掛けるHCTの秋田です。トレーラーハウスの魅力や気になる疑問、活用方法などを日々発信しています!皆様のお役に立てるような有益な情報を発信していくので、ぜひこの記事を通じて、新しいライフスタイルの一つとしてトレーラーハウスに関心を持っていただければ幸いです。

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