キッチンカー開業の流れを解説!車両の調達方法とユニークな選択肢も紹介

キッチンカーの開業には適切な車両と許認可が必要ですが、準備段階でこれらに不足があるとスムーズに開業できません。また、開業後に安定した運営をするためにも、入念な事前準備が重要です。
そこで今回は、キッチンカー開業までの流れと、ステップごとのポイントを詳しく解説していきます。また、キッチンカーに欠かせない車両について、ユニークな選択肢もまとめているので、あわせてご覧ください。
Contents
キッチンカー開業の流れ
まずは、キッチンカー開業の流れを解説します。計画から開業まで、それぞれのステップで重要になることを確認していきましょう。
- 事業・資金計画を立てる
- メニューを選定する
- 仕込み・出店する場所を選定する
- キッチンカーを手配する
- 資格や営業許可などを取得する
- 最終確認をする
事業・資金計画を立てる
キッチンカーの開業では、まず明確な事業計画と資金計画を立てることが重要です。
どのようなジャンルの料理を提供し、誰をターゲットにするのかを明確にし、その上で売上見込みや必要経費を試算します。とくに、移動販売は天候やイベントに依存するため、売上の変動も考慮しなければなりません。
また、初期費用として次の項目を見積り、自己資金で足りない場合は、創業融資や補助金の活用も検討します。
- キッチンカー取得
- 設備投資
- 仕入れ
- 宣伝広告
事業計画書は、融資の際に必要になるため、抜け漏れなく作成することが大切です。
メニューを選定する
メニュー選びは、キッチンカーのコンセプトを左右する重要なポイントです。次のような点を考慮しながら、絞り込みを行いましょう。
- 提供までにかかる時間
- 仕込みの工数や場所
- 食材の保管方法
- 容器や包装資材のコスト
また、競合が多いメニューの場合は、他店との差別化も必要です。たとえば、定番のカレーやタコスでも、地元食材を活かす、見た目を工夫するといった独自のアイデアが問われます。
この段階では、原価率もしっかりチェックし、利益が出せる構成に調整する必要があります。
仕込み・出店する場所を選定する
キッチンカーは、限られたスペースと時間の中で効率よく営業する必要があるため、仕込みの段階から綿密な計画が求められます。どこまで下処理をしておくのか、仕込みはどこで行うのかなどを検討しましょう。
また、出店する場所によって、ターゲット層や売れ筋商品、出店手続きの方法などが異なるため、事前の十分なリサーチが欠かせません。
キッチンカーを手配する
キッチンカーには、食品を安全に調理・提供するための設備が必要です。営業するためには、シンクや冷蔵庫、ガス台、作業台など、保健所の基準を満たしている必要があります。
また、車両の入手・作製方法によって、かかる費用や利点などが異なるため、あわせて入手方法も検討しましょう。
キッチンカーの主な入手方法と、それぞれのメリットデメリットは以下のとおりです。
入手方法 | メリット | デメリット |
自分の車を改造 | ・費用を抑えやすい ・内装を自分好みにカスタマイズできる |
・保健所や消防法の基準を自分で調べる ・専門知識がないと失敗のリスクが高い |
専門業者に製作を依頼 | ・法規や設備基準に対応した安心設計 ・使いやすさや動線を考えた仕上がりになる |
・費用が高額になりがち ・納期までに時間がかかることもある |
中古のキッチンカーを購入 | ・費用を抑えつつすぐに営業できる ・実績ある車両が手に入る可能性がある |
・希望に合う設備・デザインの車両が見つかりにくい ・故障や修理のリスクがある |
レンタルやリースの活用 | ・初期費用が抑えられる ・テスト営業やイベント出店に最適 |
・自由な改装ができない ・長期的には購入よりコストがかさむ場合もある |
資格や営業許可などを取得する
キッチンカーの開業では、以下の許可や届出が必要です。
- 保健所の営業許可
- 食品衛生責任者の資格
- 消防署への届け出
営業許可は、キッチンカーで調理をするか、販売のみかによって種類が異なるので注意しましょう。必要書類の準備や申請には時間がかかることもあるため、開業日から逆算して余裕をもったスケジュールを組んでください。
最終確認をする
開業に向けた最終準備では、仕入れルートの確保や、仕込み・営業ルーティンの確認を行い、オペレーションを整えておきましょう。また、開業当日に備え、チラシやSNSでの告知、試食イベントの実施など、集客の仕掛けも忘れてはいけません。
このほか、決済機器、ユニフォーム・販促ツール、消耗品のストックなど、細かい準備をリストアップして一つずつ潰していきましょう。
可能であればプレ営業を行い、現場の流れやお客様の反応を確認して本営業に備えるのも有効です。
トレーラーハウスも一案
キッチンカーは、一般的なバンやトラックタイプのほか、トレーラーハウスも選択肢に入ります。トレーラーハウスは、一般的なキッチンカーと比べて、広いスペースを確保できたり、設備の自由度が高かったりする点がメリットです。
牽引して運べるので、常設にも移動にも対応でき、柔軟な営業スタイルが実現できるでしょう。初期費用は高めですが、長期運用や独自性のある店舗づくりを目指す場合には、有効な選択肢といえます。
トレーラーハウスキッチンカーの魅力
トレーラーハウスを用いたキッチンカーの魅力を詳しく解説します。
他店と差別化できる
トレーラーハウス型のキッチンカーは、外観・内装ともに自由度が高く、他のキッチンカーと差別化しやすいのが特徴です。通常の車両タイプに比べてサイズが大きいほか、店舗のような見た目を演出できるので、通行人の目を引きやすく、集客効果が期待できます。
たとえば、店舗のような外観は、「常設店のような安心感」と「屋台のような親しみやすさ」のいいとこ取りが可能です。写真映えする設計や、世界観の作り込みもしやすいため、ブランド力を高めたいオーナーにとって、強力な武器になるでしょう。
しっかりした厨房設備を導入できる
トレーラーハウスには運転席がないので、そのぶん内部スペースを広くとることが可能で、より本格的な厨房設備が導入できます。業務用コンロや大型冷蔵庫、オーブン、フライヤーなども無理なく設置できるため、料理の幅が広がり、提供スピードやクオリティの向上が見込めます。
複数人でのオペレーションもしやすく、分業体制や動線の確保がしやすいのも大きな利点です。また、ガス・水道・電気といったインフラが接続できるので、衛生面や効率性において優れています。
飲食スペースの確保が可能
大型のトレーラーハウスキッチンカーは、店内にイートインスペースを設けられるのも魅力です。テーブルと椅子を数セット配置すれば、天候に左右されない快適な飲食環境を提供できるようになります。
これにより、炎天下や真冬など、屋外飲食が敬遠される環境下でも来店客を逃さず、より多くのニーズに応えられるでしょう。飲食スペースの確保は、小規模なシェアスペースやコミュニティづくりの拠点としても発展可能です。
トレーラーハウスキッチンカー開業の注意点
トレーラーハウスを活用してキッチンカーを開業する場合、必ず保健所に相談しながら進めていきましょう。キッチンカーは、保健所の衛生基準を満たさないと、営業許可が得られません。
トレーラーハウス限定の基準はありませんが、自治体によって独自のルールを設けているケースがあるため、確認したうえで製作するほうが安心です。
このほか、火気を使用する場合は、とくに安全性に気を配って作る必要があります。トレーラーハウスキッチンカーの製作は、法令や安全に配慮した設計になるよう、専門業者に依頼するのがおすすめです。
トレーラーハウスキッチンカーで開業しよう
キッチンカーの開業にあたっては、事前の入念な計画と、ユニークで安全性の高い車両が必要不可欠です。一般的なバンやトラックタイプのほか、他店と差別化しやすいトレーラーハウスも検討するとよいでしょう。
トレーラーハウスは、従来のキッチンカーと比べて厨房や飲食スペースを充実させることが可能です。ただし、保健所の許可がないと営業できないため、製作においては基準を満たし、安全性に配慮した設計を心がけましょう。
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