トレーラーハウスは車検不要?費用・期限・移動方法は?
通常の自動車の場合、主な維持費の1つに車検費用が挙げられます。安全に乗るためとはいえ、決して小さくない出費になりますよね。
それではトレーラーハウスの場合はどうなのでしょうか。
トレーラーハウスも車両である以上は定期的な点検・整備が欠かせませんが、「普通の車と同じように車検を受けられるのか?」という疑問を抱いている方も多いでしょう。
オーナーになろうか考えている方にとっては重要な問題になってくるので、今回のコラムでトレーラーハウスの車検について詳しく解説していきます。
Contents
トレーラーハウスは車検が必要?不要?
冒頭でも述べた通り、「そもそもトレーラーハウスは車検を受けられるのか、受ける必要があるのか」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
維持費にもダイレクトに関わってくるため、トレーラーハウスを購入する前に必ず把握しておく必要がある項目ですが、結論はサイズによって異なります。
トレーラーハウスはサイズによって2つの区分があり、必ず車検を受けなければいけないサイズと、そもそも車検を受けられないサイズがあります。
車検を受けられるトレーラーハウスのサイズ
上記したトレーラーハウスの区分は保安基準第2条によって定められたサイズがボーダーとなっています。
- 全長:12.0m
- 全幅:2.5m
- 全高:3.8m
これらのサイズに収まる場合、そのトレーラーハウスは一般車両扱いとなり、通常の自動車と同じように車検を受けることができます。コストを抑えられるということもあり、流通しているトレーラーハウスの多くはこの区分に該当します。
反対に上記のサイズのいずれか1つでも超える場合は特殊車両扱いとなります。車検を受けることができず、移動するためには陸運局や警察に公道を走行するための申請をしなければいけません。
トレーラーハウスのサイズについてはこちらのコラムで解説しています。詳しく知りたい方は合わせてご覧ください。
トレーラーハウスのサイズ事情!おすすめの大きさはどれくらい?
トレーラーハウスの車検はどこに依頼すればいい?
保安基準第2条の制限に収まるトレーラーハウスの場合、車検はどのように受ければいいのでしょうか。いくつか選択肢があるので、それぞれの特徴を解説いたします。
- トレーラーハウスの専門業者に依頼する
- 自動車整備工場に依頼する
- 自分でユーザー車検を受ける
トレーラーハウスの専門業者に依頼する
最も無難な選択肢はトレーラーハウスの専門業者に依頼することです。
トレーラーハウスを車検を出す際、手間がかかってしまう工程の1つは移動手段の手配だといえるでしょう。トレーラーハウスを移動する際はけん引車が必要となりますが、トレーラーハウスの専門業者であれば、移動から車検まで一連の流れを一任することができます。
トレーラーハウスを購入したメーカーに、その後も車検を依頼し続けるのがおすすめです。
自動車整備工場に依頼する
お近くの自動車整備工場に依頼するというのも選択肢の1つとして挙げられますが、全ての工場が引き受けてくれるわけではないという点に注意する必要があります。
移動に手間がかかってしまうだけでなく、通常の自動車とトレーラーハウスとでは点検すべき項目が異なります。普段から特殊な車両を扱い慣れている業者でもなければ、断られてしまうケースも珍しくありません。
もともと面識がある工場であれば一度尋ねてみると良いかもしれませんが、そうでない工場には事情をよく説明した上で依頼してみてください。
自分でユーザー車検を受ける
最も安く済むのが自分自身で点検し、ユーザー車検を受けるという方法です。
通常は業者に依頼して点検整備をしてもらったり、必要書類を用意してもらったりすることになりますが、それらを自分で行うのがユーザー車検です。業務を依頼しない分、車検費用も安くなります。
ただし、ユーザー車検は整備士の経験があるなど、ある程度の知識を持った人でないと難しいというのが現実です。書類も何枚にも渡る用紙に記入する必要があるため、安全、かつ確実に車検を受けるには業者に依頼するのがおすすめです。
トレーラーハウスの車検費用はいくら?
次に車検を受ける際に発生する費用について解説します。税金として支払う法定費用と、業者に依頼する際にかかる手数料に分けて解説いたします。
車検時に支払う法定費用
法定費用としては以下の項目が発生します。
- 自動車重量税:16,400円
- 自賠責保険:5,330円(13か月分)
- 印紙代:1,600円~2,300円
これらは税金として国に支払う費用であるため、依頼する業者によって価格が変動することはありません。(印紙代のみ申請方法や検査場所によって異なる場合があります)
ただし、トレーラーハウスの区分や重量によって変動するため、オーダーするトレーラーハウスが車検時にどの程度の法定費用がかかるか購入前に確認しておきましょう。
業者に支払う手数料
トレーラーハウスの専門業者、あるいは自動車整備工場に依頼する際は点検整備や移動に伴う費用を支払う必要があります。これらは依頼先によって少なからず価格が変動します。
また、点検時に部品の交換などが必要であると判断された場合は別途その費用も発生します。トレーラーハウスのシャーシは通常の自動車と比較すると消耗品が少なく、部品交換などによる修理費用が発生しにくい傾向にありますが、その都度費用が異なるということを理解しておきましょう。
トレーラーハウスの車検の有効期限は?
一般的な乗用車や軽自動車の場合、車検の有効期限は新車購入時の初回検査で3年、それ以降は2年ごとに更新する必要があります。
一方、トレーラーハウスは特定のサイズ内の小型トレーラーを除き、初回検査で2年、それ以降は1年ごとに車検を受ける必要があります。
こちらも勘違いされやすい項目の1つなので、トレーラーハウスを所有する際は必ず把握しておきましょう。
トレーラーハウスを車検に出す際の移動方法
トレーラーハウスは土台となるシャーシの上に建築部が載っているというシンプルな構造をしています。HCTでトレーラーハウスをご購入いただいた場合、まずはシャーシを製造した後、現地に輸送し、その場で建築部の施工に取り掛かります。
つまり、輸送時にはまだシャーシ部分だけということになりますが、車検を受ける際も同様です。
建築部が載っていると十分に点検整備ができないだけでなく、車両が規定のサイズを上回り、公道を走行できなくなってしまいます。そのため、専用のジャッキで一時的に建築部を浮かせて、シャーシ部分のみを移動させることになります。
車検を受けないとどうなる?
もし有効期限が切れてしまうにも関わらず、車検を受けないでいると、当然公道を走行することはできなくなります。再度車検を通すにも通常より手間がかかってしまうため、怠らならないようにしましょう。
また、車両として取り扱われなくなってしまう可能性もあります。違法建築扱いとなり、維持費が高騰してしまうほか、罰則が課されるリスクがあるという点も留意する必要があります。
トレーラーハウスでも忘れずに車検を受けよう
保安基準第2条のサイズ内に収まる場合、トレーラーハウスでも通常の自動車のように定期的に車検を受ける必要があります。ただ、料金や頻度が異なるため、その特徴をよく理解した上で購入を検討してください。
その他にもトレーラーハウスの購入時には様々な注意点が伴いますが、HCTではトレーラーハウスに関する様々な情報を発信しています。トレーラーハウスに興味があって良く知りたいという方はぜひ他のコラムもご覧ください。
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