小屋を建築する際の基礎工事について解説!種類や費用、注意点は?
物置きや趣味のために、自宅の敷地に小屋を建築したいと考えている方の中には、基礎工事にどれくらいの費用が必要なのか気になる方も多いと思います。もしくは、業者に見積もりを依頼したけれど適正な価格かどうか知りたいという方もいるでしょう。
今回は、小屋やユニットハウスを設置する際の基礎工事について解説します。基礎工事の種類や費用相場、注意点などをご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
そもそも小屋に基礎工事は必要?
本題に入る前に、小屋を建築する際には基礎工事が必要になるのかをしっかり理解しておきましょう。小屋に基礎工事が必要になるかどうかは、小屋の大きさや用途によって異なります。
一般的には、床面積が10㎡を超える建築物や、都市計画区域内であれば基礎工事が必要になります。地盤の強度が不足していたり、地震や台風など自然災害の影響を受けやすい土地は、法令で定められていなくても基礎工事を実施した方が良いでしょう。
法令で定められている要件に該当せず、地盤も十分な強度がある場合、基礎工事をせずに小屋を設置することが可能です。ただし、地面をコンクリートやアスファルトで固めたり、ブロックを設置したりといった整地作業を実施する必要があります。
小屋には建築確認申請が不要?小屋を建てる際のポイントと注意点
小屋が欲しいと考える方の中には、小屋を建築する際に建築確認申請が必要なのか気になる方もいるのではないでしょうか。今回は、小屋の建築確認申請やその他の注意点などについて詳しく解説します。
基礎工事の種類
基礎工事にはいくつか種類があり、それによって工事費用が異なります。それぞれメリット・デメリットがあるので、十分理解しておきましょう。
主に小屋の建築の際に採用される基礎の種類は、以下の通りです。
- ベタ基礎
- 布基礎
- ブロック基礎
ベタ基礎
ベタ基礎とは、建物の底面全体に鉄筋コンクリートを敷き詰めた基礎工法です。底面全体で建物の荷重を支えるため、地震や沈下に強い安定性を持ちます。
耐震性が高く、地盤に左右されにくい安定性を持ち、さらには湿気や害虫にも強いというメリットがあります。一方で、全面にコンクリートを敷くためコストが高かったり、施工期間が長くなったりするデメリットも考慮しなければなりません。
ベタ基礎は、長期間使用する建物や耐久性が求められる建物に適した基礎工法です。
布基礎
布基礎とは、建物の外周や内部の主要な部分に沿って布状の鉄筋コンクリートを配置する基礎工法です。ベタ基礎は面で支えるのに対し、布基礎は点で支える構造です。
メリットとしては、コストが比較的安いことや、施工が容易であることなどが挙げられます。しかし、地盤の影響を受けやすくベタ基礎と比較すると耐震性・安定性に欠ける、防湿性が低いなどのデメリットもあります。
布基礎は、地盤が安定している場所で軽量な建物を建てる際に適した基礎です。
ブロック基礎
ブロック基礎とは、コンクリートブロックを地面に直接配置し、その上に建物を支える簡易的な基礎工法です。小屋や物置など、軽量な構造物や仮設建築物でよく利用されますが、建築確認申請ができないので注意が必要です。
今回紹介する基礎の中では最も簡易的な基礎になるため、コストや施工期間を抑えることができ、業者に頼らなくてもDIYでも設置できるでしょう。その反面、やはり耐震性や防湿性などの性能は劣り、荷重制限もあるため重量のある小屋や長期間の使用には適していません。
ブロック基礎は、軽量で簡易的な小屋や仮設物に適した基礎工法です。
小屋の基礎工事にかかる費用相場
続いて、小屋の基礎工事にかかるおおよその費用相場について解説します。床面積15㎡(約4.5坪)の小屋を建築する際の基礎工事の費用と工期は、おおよそ以下の通りです。
基礎の種類 | 費用相場 | 工期の目安 |
ベタ基礎 | 18~20万円 | 3~4週間 |
布基礎 | 15~17万円 | 2~3週間 |
ブロック基礎 | 7~10万円 | 1~2週間 |
上記の費用相場と工期の目安は、地盤の状態や施工地域、使用する材料や施工業者など様々な要素に応じて変動するため、あくまで参考程度に見ておきましょう。実際の具体的な金額が知りたい方は、工事を依頼しようと検討している業者に問い合わせてください。
基礎工事の主な工程
基礎工事の工程は以下のように進行します。建物の種類や基礎工法によって詳細は異なりますが、一般的な流れを簡潔に説明します。
- 地縄張り
- 整地・掘削
- 砕石敷き
- 捨てコン流し込み
- 防湿シート設置
- 型枠設置
- 配筋
- コンクリート打設
- 最終仕上げ
上記のような順で各工程の作業を進め、およそ1ヶ月以内に基礎工事が完了します。
小屋の基礎工事に関する注意点
小屋の基礎工事を実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- 地盤調査を実施する
- 法や自治体の規制を確認する
- 排水・防湿対策をする
地盤調査を実施する
基礎工事の前に地盤調査を行い、地盤の強度や安定性を確認しましょう。地盤が軟弱な場合、建物が傾いたり沈下したりするリスクが高まります。
地盤調査の結果次第では、地盤改良が必要な場合もあり、追加の費用や工期が発生するでしょう。地盤調査は専門業者に依頼し、正確なデータをもとに基礎の種類を選定することが、小屋の長期的な安全性を確保する上で重要です。
法や自治体の規制を確認する
基礎工事を行う前に、建築基準法や地域の規制を確認する必要があります。特に小屋が10㎡(約3坪)を超える場合、建築確認申請が必要になることが一般的です。
固定資産税の対象となる場合もあるため、基礎の仕様や用途を自治体に確認しておくことが大切です。違反すると後から是正工事が必要になり、余分なコストが発生します。
排水・防湿対策をする
小屋の基礎部分が湿気や雨水による影響を受けると、木材の腐食やカビの発生につながります。防湿シートの設置や排水計画を基礎工事の段階でしっかり行うことが重要です。
地盤が低い場所では、基礎の高さを調整して雨水が流れ込まないようにすることも重要です。これにより、小屋の耐久性と快適性が向上します。
トレーラーハウスは基礎工事なしで設置可能
基礎工事は建築物の耐久性を高めるうえで重要な工事ですが、相応の費用と期間がかかります。基礎工事が必要ない大きさの小屋であれば問題ありませんが、基礎工事が必要となる要件に該当してしまう場合は、基礎工事なしで小屋を設置する方法を模索することも1つの選択肢です。
そこでおすすめなのが、トレーラーハウスを小屋として利用することです。トレーラーハウスは十分な大きさがありますが、建築物ではなく車両として扱われるため基礎工事なしで設置することが可能です。
ライフラインの接続も問題なく、建ぺい率や容積率の制限も受けないので、予定よりも大きなスペースを確保できるでしょう。固定資産税も発生しないので、場合によってはランニングコストを削減することもできます。
トレーラーハウスを小屋として利用することには様々なメリットがあるので、少しでも気になる方がいれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
適切な工法で基礎工事を実施しよう
小屋の基礎工事について詳しく解説しました。
小屋を建築する際は、基礎工事が必要なケースと不要なケースがありますが、長期間使用することを想定しているのであれば、基礎工事を実施して耐震性・安定性を向上させることをおすすめします。基礎工事の工法には様々な種類があるため、用途や費用、品質などを考慮して適切な工法を実施しましょう。
トレーラーハウスであれば、基礎工事をしなくても設置することが可能です。建ぺい率・容積率の制限を受けない、固定資産税が発生しないなど、小屋として使用する様々なメリットがあるので、気になった方はぜひトレーラーハウスの活用も検討してみてください。
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