コラム

2024.07.22

飲食店向け物件探しの方法とコツを解説！気になる居抜きのメリットは？

飲食店を開業するうえで、物件探しは重要なポイントです。店舗選びを間違ったために、経営が上手くいかなくなるケースは少なくありません。飲食店経営を成功させるためには、自店の条件やターゲット層に合った最適な物件を見つけることが大切です。

この記事では、飲食店向け物件の探し方と、押さえておきたいコツについて解説しています。気になる「居抜き物件」と「スケルトン物件」それぞれのメリットデメリットもまとめているので、あわせてご覧ください。

Contents

飲食店の開業は物件探しが重要

適切な物件を見つけることは事業の成功に直結するため、飲食店の開業にあたって、物件探しはとても重要なポイントであるといえます。たとえば、立地は集客力に大きく影響するので、繁華街や駅の近くなど、多くの人々にアピールできる場所が有利になります。

ただし、莫大なコストがかかっては経営の負担になるため、改装費用や設備投資、賃料、契約条件について熟考し、バランスの取れた物件を見つけることが大切です。これらの要素を総合的に考慮し、最適な物件を選ぶことで、飲食店の成功への第一歩を踏み出すことができるでしょう。

【飲食店】物件探しのコツ

飲食店用の物件を探す際は、経営する店舗のコンセプトを明確にし、詳細な条件を決めることが大切です。実際に候補地に赴き、現地の状況を踏まえて適した物件を探してください。

コンセプトを明確にする

飲食店におけるコンセプトとは、店のテーマや特徴、ターゲット層を定義するものです。これにより、どのような客層をターゲットに設定するのか、どのような料理やサービスを提供するのかが決まります。

たとえば、若い女性向けのカフェとファミリー向けのレストランでは、求められる立地や内装、雰囲気が大きく異なります。コンセプトをしっかり練り上げることで、飲食店の方向性が定まり、適切な物件が選べるようになるでしょう。

条件を洗い出す

物件探しを始める前に、自店の必要条件を具体的に洗い出すことが重要です。まずは、賃料や初期投資費用、改装費用などを考慮し、無理のない範囲で予算を組みましょう。場所を選定する際は、以下の点をしっかり調査し、コンセプトに合った候補地を決めることが大切です。

ターゲット層が集まりやすい場所
交通の便
競合店の状況
近隣の商業施設

また、必要な広さや間取りを決めるときは、厨房の配置や客席のレイアウトを考慮し、効率的に動ける空間を確保する必要があります。

候補地を歩いてみる

物件探しでは、実際に候補地を歩いてみることが大切です。現地を訪れることで、ネットや資料では分からないリアルな情報が得られます。時間帯ごとの人の流れや近隣店舗の様子などを観察することで、ターゲット層が実際にどの程度そのエリアを利用しているのかを確認できます。

現地を知ることで営業する際の利便性や潜在的なリスクも把握できるため、より現実的な物件選びが可能になります。

飲食店向け物件の探し方

飲食店向け物件はインターネットや不動産会社、工務店などで探すことが可能です。以下、それぞれの探し方について、特徴やメリットを解説します。

インターネットで探す

インターネット上には多数の不動産サイトやポータルサイトがあり、地域、価格、面積、用途などの詳細な条件を入力して物件を検索できます。自分の希望に合った物件を迅速に見つけることが可能で、サイト上で写真や間取り図、周辺情報も確認できるため、現地に足を運ぶ前にある程度の情報が収集できるのも利点です。

口コミや評価も参考になるほか、定期的に情報が更新されるため、常に新しい物件をチェックできる点も魅力です。

不動産会社や工務店を活用

不動産会社は市場の動向や地域特性に詳しく、希望条件に合った物件を提案してくれるほか、手続きや法的なサポートも受けられるのでスムーズな取引が期待できます。工務店を活用するメリットは、物件の改装やリノベーションに関する専門知識を提供してくれる点が挙げられます。

物件選びの段階から工務店に相談することで、物件の潜在的な問題点や改装費用の見積もりも把握できるため、予算管理がしやすくなります。また、工務店は地域の不動産業者と連携していることが多く、物件探しの選択肢が広がるのも利点です。

知人に紹介してもらう

物件探しでは、知人の紹介も有効な方法の一つです。信頼できる知人からの紹介は、物件の品質や信頼性において大きな安心感を得られます。
また、知人が実際に利用したことのある物件やエリアの情報を提供してくれるため、使用感や隠れた問題点も事前に把握できます。知人のネットワークを活用することで、一般には公開されていない優良物件や、特別な条件での契約が可能な物件に出会えるチャンスも増えるでしょう。

飲食店物件は「居抜き」か「スケルトン」どちらを選ぶべき？

物件探しでは、前の店舗の設備や内装がそのまま残っている「居抜き物件」か、ゼロから自由に設計できる「スケルトン物件」のどちらを選択するかが大きく悩むポイントになります。

それぞれのメリットとデメリットを理解し、ビジネスプランに最適な選択をすることが重要です。

居抜き物件のメリットデメリット

居抜き物件の最大のメリットは、既存の設備や内装を活用することで、初期費用を大幅に抑えられる点です。設備が揃っているので迅速に営業が開始できるほか、前の店舗の顧客層を引き継ぐことができるため集客の面でも有利です。

ただし、既存の設備または内装が自店のコンセプトやスタイルに合わない場合、改装が必要となり、結果的に費用がかさむこともあります。また、前の店舗の評判や経営状況が悪かった場合には、その影響を受ける可能性もあるため、慎重な調査が必要です。

スケルトン物件のメリットデメリット

スケルトン物件は、自店のコンセプトに合わせて自由に設計できる点が最大のメリットです。独自のブランドイメージが強化できるほか、新しい設備を導入することで、長期的なメンテナンスコストを抑えることができ、効率的な経営が期待できます。

デメリットとしては、初期費用が高額になる点が挙げられます。内装工事や設備などに多大な投資が必要なため、資金計画をしっかり立てる必要があります。また、設計や工事に時間がかかり、迅速に営業を開始することが難しいので、資金繰りに影響を与える可能性も考慮しておきましょう。

飲食店の物件探しを成功させるポイント

適切な物件を見つけるためには、十分な計画と準備が必要です。以下のポイントを理解しておくと失敗せず条件に合う物件を見つけられるかもしれません。

長期戦を想定する

理想的な物件を見つけるには、地域の特性や市場の動向をしっかり把握し、多くの物件を検討する必要があります。条件や予算が合わないケースも多く、賃貸契約の交渉や必要な手続きにも時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

物件探しに焦ることなく、じっくりと時間をかけて最適な物件を見つけることが、長期的な経営の安定につながります。

申し込みは速やかにする

人気のある物件は競争が激しく、迅速な対応が求められます。条件が合致する物件は内覧後すぐに申し込み、競合に先を越されないようにしましょう。申し込み時に事業計画や予算書、保証人の情報などを準備しておけば、手続きがスムーズに進みます。

また、不動産業者とのコミュニケーションを密にし、迅速な対応を心掛けることで、希望の物件が確保できる可能性が高くなります。

理想の物件が見つからない時は？

一生懸命物件を探していたとしても、立地や広さ、周辺環境などの面からなかなか理想の物件を見つけられない可能性も十分に考えられます。そのような場合、トレーラーハウスを活用して飲食店を開業することも1つの手段です。

トレーラーハウスは、賃貸物件と比較すると初期投資が大きくなりますが、ローンを活用するなどすればそれほど大きな初期費用をかけずに飲食店を開業することができます。賃貸物件は、家賃を払い続けてもその物件の所有権を得ることはできませんが、トレーラーハウスはローンの返済が終われば自身の所有物となるため、将来的に維持費を抑えることができる可能性があります。

個性的な外観のため、独自のコンセプトを確立しやすく競合との差別化も図れます。また、おしゃれで珍しい店構えということで、お客様の興味を惹くことができ、トレーラーハウス自体が広告塔としての役目を果たしてくれるでしょう。