トレーラーハウスとは?特徴や種類、メリット、デメリットまで徹底解説!

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そもそもトレーラーハウスとは?
シャーシという車体に建造物を積載した『車両』をトレーラーハウスと呼びます。
トレーラーハウスの設置基準を満たすことで建築物ではなく車両扱いとなることが最大の特徴といえます。
建築物としての法的制限を受けることがなく、より自由な設計ができるほか、建築と違い大規模な基礎工事や各種申請手続きも不要なため、低価格・短納期で製作が可能です。
トレーラーハウスの種類
ひとえにトレーラーハウスといっても、その大きさや車検の有無で法的な扱いは製造会社により様々です。
道路運送車両法 保安基準第2条の制限値(車幅2.5m、全長12m、高さ3.8m)以内のトレーラーハウスは安全基準を満たし車検を取得することで、自由に公道を走行することが可能です。(牽引車を含めて全長が12mを超える場合は特殊車両通行許可を取得する必要があります。)
一方で制限値を超え、車検を取得していないトレーラーハウスは、基準緩和の申請を行い、一時的に車両のように運行できるように認定を受けたうえで、特殊車両通行許可を取得することで初めて公道を走行することができます。
また、制限値を超えるトレーラーハウスのなかでも、シャーシ(タイヤのついた車台部分)は制限値以内で車検を取得しており、積載物(ハウス部分)が制限値を超えているものもあります。
その場合、車検により車両として認められたもの対して制限値以上の貨物を載せているという扱いになり、特殊車両通行許可の取得のみで公道の走行が可能です。
現在、市場には多種多様なトレーラーハウスが流通しておりますが、建築物としての制限を受けない『車両』として扱われる以上、いかなるサイズにおいても車検を取得しているべきだといえるでしょう。
キャンピングカーやタイニーハウスとの違い
キャンピングカーとの違い
車内にトイレやキッチン、ベッドなどの住環境を保有している車という点はどちらも共通していますが、決定的な違いが二つあります。
まず、キャンピングカーはエンジンを備えており自走することができるのに対し、トレーラーハウスはエンジンを備えていないため自走することはできず、他の車で牽引することで移動できるものを指します。
そして、ライフラインの供給方法にも大きな違いがあります。
キャンピングカーの場合、電気はエンジンや搭載した発電機から供給し、水は搭載した貯水タンクから供給し排水タンクに排水します。
トレーラーハウスの場合、住宅と同様に土地側の公共設備と接続し、電気・ガス・水道を使用するのが一般的なライフラインの供給方法となります。
タイニーハウスとの違い
直訳すると『小さな家』という意味のタイニーハウスは、アメリカを中心に広がりつつある必要最低限の物だけで暮らす『ミニマリスト』というライフスタイルの一つです。
そのため、トレーラーハウスとの明確な違いがあるわけではなく、タイニーハウスのなかの一つの選択肢としてトレーラーハウスが存在しているといえます。
トレーラーハウスの特徴をご紹介
メリット
車両扱いとなるトレーラーハウスには多くのメリットがあります。
なかでも特徴的なメリットを三つご紹介します。
1:どんな土地にも置くことができる
トレーラーハウスは建築確認等の手続きは不要で、車庫証明が取れる土地であれば基本的には設置が可能です。
つまり、市街化調整区域、農地、借地、建ぺい率いっぱいの土地など、建築物が建てられない場所にも設置が可能で、土地の活用方法の幅が大きく広がります。
またそのような土地は地代や賃料が安いため、コストダウンに繋がるという点もメリットといえます。
(ただし、自治体によってトレーラーハウスの設置を禁止している地域があります。また農地の場合、管轄する農業委員会への確認が必要となります。)
2:簡単に移動可能!
タイヤのついたトレーラーハウスは牽引して簡単に移動することができます。
そのため、開業時につきまとう土地が合わないという大きなリスクを軽減でき、不要になればトレーラーハウスごと売却することで解体費用ゼロで更地に戻すことができます。
3:不動産取得税や固定資産税がかからない
トレーラーハウスは不動産ではないため不動産取得税や固定資産税がかかりません。
その代わり車検を取得しナンバープレートがついたトレーラーハウスは自動車同様に、自動車税、重量税、環境性能割がかかります。
それぞれの税金にどれくらいの差があるのか比較してみましょう。
(シャーシ価格や不動産価格はあくまで目安です。)
【取得時に1度だけ支払う税金】
〇トレーラーハウスの場合
環境性能割:シャーシ価格200万円×3%=60,000円
〇建築物の場合
不動産取得税:固定資産税評価額2000万円×4%=800,000円
【継続して支払う税金】
〇トレーラーハウスの場合
自動車税:年間10,200円
重量税:車検更新時32,800円
〇建築物の場合
固定資産税:固定資産税評価額2000万円×1.4%=280,000円
減税措置などは加味しておりませんが、このようにトレーラーハウスと建築物では支払う税金に大きな差があることが分かります。
また、減価償却年数も建築物の場合、木造で最長24年、鉄筋コンクリート造で最長50の償却年数に対しトレーラーハウスは4年で償却できるので、節税対策にもかなり有効です。
デメリット
そんなトレーラーハウスにも建築物と比較した際に車両ならではのデメリットが存在します。
1:広い道に面していないと納車が難しい
トレーラーハウスと牽引車を合わせると最大で20m近くの全長になります。
そのため現地までの搬入経路で転回ができない場合は、納車が難しい可能性があります。
2:限られたサイズ
トレーラーハウスは道路を運行する車両として、大きさに制限があり、
最大で長さ12m、幅3.5m、高さ3.8mのサイズ内で設計する必要があります。
3:地面から床までが高くなる
シャーシの上に建造物を積載する構造上、地面から床までの高さが約80㎝と住宅に比べて高くなります。
トレーラーハウスのライフライン
キャンピングカーとの違いで触れた通りトレーラーハウスにも住宅同様に公共設備と接続しライフラインを供給することができますが、接続には条件があります。トレーラーハウスの定義として『随時かつ任意に移動できる』ようにしておく必要があるため、配管等は工具を使わず取り外せる着脱方法でなければなりません。
そのため、簡易的な着脱式にできない都市ガスは接続が難しく、代わりにプロパンガスでの供給となります。
トレーラーハウスの価格相場
トレーラーハウスの価格はその仕様や構造により各社様々ですが、大きさ別の標準仕様価格相場をご紹介します。
長さ4~5m…400~500万円
長さ6~7m…500~600万円
長さ8~9m…600~700万円
長さ10~11m…700~800万円
建築物と違い大規模な地盤改良や基礎工事が不要のため、コストを抑えることができます。
また、確認申請などの各種手続きも不要のため、短い納期で導入できるのも特徴の一つです。
トレーラーハウスの実例
住居タイプ 内観
事務所タイプ 内観
店舗タイプ 内観
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